最前線で人々の命を救う救急救命士
救急救命士は各自治体の消防署に勤務して、救急車や救急ヘリなどに乗って事故現場や急病者のもとにかけつけ、現場そして病院に着くまでの救急車内で患者さんをケアするという仕事です。
医師ではないので、いわゆる医療行為がすべてできるわけではありませんが、専門的な知識と技術を用いて、救命に必要な処置を施します。
現場での判断力や対応する力が求められ、まさに人々の命を救うプロフェッショナルと言えるでしょう。
救急救命士はほとんどのケースで、地方公務員として採用されて勤務しています。
また、中には病院の専属の救急救命士として活動しているケースも見られます。
さらには、海上保安庁や自衛隊など、特殊な任務を救急救命士という立場から行う人たちもいます。
救急救命士になるためには長い実務経験か学歴が必要
救急救命士として働くためには、難しい国家試験にパスしないといけません。
しかもこの国家試験は受験資格があり、誰でも受けられるというわけではありません。
受験資格の一つとしては、救急救命士に関する講義が扱われる指定された大学や短大、もしくは専門学校に通い、養成機関を修了するというものがあります。
この学歴条件を満たせばすぐに救急救命士の国家試験を受けられます。
この学歴がなくても、実際に救急隊員などとして実務経験を5年以上積み、養成機関に通えば国家試験を受けられるようになります。
どちらのコースにしても、かなり専門的な内容の勉強をする必要がありますし、試験自体も難しいので、一生懸命準備する必要があります。
人のために働きたいという強い気持ちを持った人が向いている仕事で、それだけやりがいのある職業となるでしょう。
公務員として働くので安定している
救急救命士の仕事は、一般的な仕事とは違い、24時間勤務や夜勤を含むシフト制など、不規則な勤務体制をとることがほとんどです。
また、実際の現場では体力的にも精神的にもタフさが求められることもあります。
しかし、厳しい訓練と人の命を救いたいという強い思いによって、仕事を熱意を込めてやり遂げることができるでしょう。
救急救命士は公務員として働くことになりますので、雇用が安定しているというメリットがあります。
給料は初任給で20万円弱ということが多く、スタート時、そして基本給は民間会社よりも低めの水準となっています。
しかし、勤続年数が伸びるごとに昇給が確実にされますし、ボーナス基準も高いので、長く働くことによって満足のいく収入を得られるというメリットがあります。
また、福利厚生がしっかりしていますし、公務員住宅などもきちんと整備されていますので、家族を持っても安心して生活ができるというのも利点です。